世界四大文明…インダス、エジプト、黄河、メソポタミア文明は、日本よりも遥かに先を行く歴史を刻んできたと私たち日本人は思いこまされてきた。しかし、20年以上も前にアメリカ・ハーバード大学の学者サミュエル・ハンチントン氏は四大文明を否定し、世界には8つの文明があったとする新説を発表した。8つの文明とは、アフリカ、イスラム、西欧、東方正教会、ヒンドゥー、ラテンアメリカ、中華、そして我らが日本だ。世界中の学者たちはこの説に注目し、今ではこの説が世界の常識になっている。つまり外国の学校では四大文明を教えていないのだ!四大文明を学校で教え続けているのは日本と中国だけ。中国が四大文明を信じるのは分からなくもないが、日本が四大文明を教え続けるのは奇妙な話である。正しい歴史はねじ曲げられ、日本の文明はすべて中国や朝鮮半島から伝播した独自性のない模倣性の高い文化であるという、プロパガンダに乗せられたままになっているのだ。
また、ハンチントン氏はこうも述べている。他の文明は一国ではなりえない広範な地域社会の集合した文明になっているが、日本文明だけは日本一国で成り立った独特な文明である…と。
日本人の多くは誤った歴史教育を受けているとは知らずにいる。日本政府には日本の歴史を国民に正しく伝える努力をしてほしい。自国のことを正しく知らなければ、国際社会でまっとうな議論の場に上がることすらできない。
折しも「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録をユネスコに推薦すると表明された。一時は論戦を回避するため見送られるかと思われたが、一転の推薦となった。私たち日本人は、もっと深く日本の文化を知り、国際社会での論戦に備えるべきだ。 ………………..[記事:笠井]