国道8号線を見附から三条に差し掛かった辺りでの出来事。
片側2車線の中央寄り車線を走行していた私の前に、なぜか?こちらのほうを向いている車の姿が…一瞬、何が何だか分からなかったのだが、すぐに逆走車が向かってきていることに気が付き、その後は反射的に、パッシングを立て続けに4~5回パシャ パシャ パシャ(QRコード映像内に音あり)、さらに左車線に車線変更して衝突を回避しつつクラクションをブー ブー ブーと鳴らすが、逆走車はあっという間にすれ違っていいった。
すれ違い様の刹那、運転席を見ると、飄々と運転するシニア女性ドライバーの姿…まるで何事もなかったかのように表情ひとつ変えていない女性を確認した。彼女の顔は今も目に焼き付いている。
■■ 右のQRコードをスマホで読み取るとYouTube動画が再生されて、その時の緊迫した状況を確認することができます。→→→
その時は、あまりに驚きすぎて、ただ事故を回避するのが精一杯で、非常識な逆走車ドライバーに怒りが溢れていたが、人の心とは奇妙なもので、少し時間が経つと、「自分が逆走しているなどと思ってはいなかったのだろう」「正面衝突の大事故に至っていないだろうか⁉」と逆に心配になってきた。
あの時、逆走に遭遇した者として、どのように行動するのが正解だったのだろうか? 事故を回避した後に、彼女の命を救うために私に何かできることは他になかったのだろうか?…そんな思いを、助手席の有理子に伝えたところ、「警察に連絡すれば良かったんじゃない!?」と一言でバッサリ。そりゃそうだけど…そういうことを言っているのではないのだよ…だが、そのあとの言葉は吞み込むことにした。 [記事:笠井]