岸田新政権が発足しました。発足直後の支持率は、ご祝儀相場で総じて5割から6割あるのが普通なのに、A新聞社調査では「支持」45%と小泉内閣以降最低の数字で、さらに、日経平均株価は12年ぶりに8日連続の下落と下げ止まらず、巷では「岸田ショック」などと囁かれ始めたようです。
まぁ、確かに…岸田さんは何事にも「まぁまぁ」「なぁなぁ」といった印象で、期待感を抱かせてくれるタイプではない!。ただ、考えてみれば、支持率の高かった安部政権下でも拉致問題が進展しなかった訳ですから、逆に私は、こんな状況だからこそ、岸田政権が一発大逆転を狙っての大勝負に出てくれないかなぁ⁉と期待しています。なぜならば、今の北朝鮮は日本との交渉に応じざるを得ないほど、かつてない苦しい状況に追いやられていて、交渉の環境が整い始めていると思われるからです。
さて、北朝鮮がどの程度に苦しいのか? それを少し解説いたします。(情報元は、日本における北朝鮮問題の第一人者で、拉致被害者を救出するための全国協議会 会長でもある 麗澤大学教授 西岡 力氏の動画)
日本でも、戦争中に軍が軍票(ぐんぴょう)を発行したのをご存じの方は多いと思います。軍票とは、軍隊の交付する貨幣の代用で、あとでお金と交換するという約束付きの手形のようなものですが…実は今、北朝鮮で「トン票」という臨時紙幣が発行されている(韓国メディア 東亜日報 9/8報道)というのです。
現在の北朝鮮では、国内に流通している紙幣が足らなくなり、人民の生活にまで悪影響が出始めているらしい。ならば、普通には、国の中央銀行が紙幣を発行すればよいだけのこと。それで、あっさりと問題解決すると思うのですが、それができない状況にいるらしい。もともと北朝鮮は工業水準が低いので、自国産の紙や印刷資材で紙幣を製造することはできず、中国から紙や印刷資材を輸入していたのでしたが、国際社会からの経済制裁によって、それができなくなり、仕方なくペラペラの紙で、粗悪な印刷で臨時紙幣を印刷し始めた、ということなのです。
ペラペラ紙のおもちゃのような紙幣では当然のごとく偽札が出回り、人民生活は混乱に陥るでしょう。しかも、2009年に北朝鮮で行われた貨幣改革では、結果的に、古い紙幣をたくさん持っていた人がそれを使えなくなる事態となったことから、再び同じようなことが起こるであろうと言われていて、さらなる大混乱が予想されています。
ついに、自国の通貨を中央銀行が印刷できなくなるほどに追い込まれ、体制危機は深化している様子ですが、相も変わらず、ミサイルなどに最優先にお金を使っている北朝鮮。国内はかつてないほど大混乱し、人民内に大いなる不満が増幅する大ピンチの状態に…。
さぁ、北朝鮮のピンチは、日本にとってはチャンスです!今こそ、交渉を進める時が来ているのではないでしょうか⁉ [記事担当:笠井]